【シリーズ:発達障害を知る】「障害」を見るのではなく「個(子)」を見よう

「うちの子、発達障害かも?」不安な気持ちの原因って?

メディアの報道などで「発達障害」という言葉を耳にする機会が増えています。私のもとには、そういった情報に触れて「うちの子も発達障害かも?」と不安になったママたちからの相談が多く寄せられます。

「うちの子も発達障害かも?」と悩むママは、「誰かに話を聞いてほしい」といった切実な気持ちを抱えています。実際に病院で診断を受けたり、支援機関を利用する前に、考える時間を必要としているのです。

では、そんな風に不安になったり、抱え込んでしまったりするのは、なぜでしょうか。さまざまな理由が考えられるとは思いますが、私は、その原因のひとつに「発達障害」や「障害」に対する知識不足や先入観があるのでは、と思っています。

知らないから、不安になる

ここで、日本での発達障害の歴史を見てみましょう。

日本での発達障害の歴史は20年〜30年と浅く、まだ発展途上の段階。医療や福祉、教育に携わっている方でも、年齢によっては学生時代に発達障害について学ぶ機会がなかった方がいても、おかしくはないのです。

どんなことでも、知らないことに出合うと不安になりますよね。知らない場所、知らない言葉、知らない人。「発達障害」や「障害」に対しても、同じことが言えると思うのです。

ですから、不安になる前に、「発達障害」や「障害」のことを正しく知ってほしいなと思います。

子どもから「障害者ってなぁに?」と聞かれたら

例えば、子どもから「『障害者』ってなぁに?」と聞かれたら、あなたは説明できますか?

「障害者」という言葉は、体や心に不自由さを抱えている人たちを区別し、法律や医療・福祉・教育で支援するために使われています。

つまり、その人の不自由さが、日常生活や社会生活にどの程度支障を与えるものなのか、という「生活を送る難しさの度合い」とも言い換えられます。

「個(子)」を見ることの大切さ

私も視覚に不自由さがあり、「杉本梢」という個人よりも「障害者」といった見方を強く持たれることがあります。

しかし、「私」という人間を構成しているさまざまな要素の一つに「障害」というものがあるだけで、私の障害を知るだけでは「杉本梢」を知ることにはなりません。

発達障害を知る

この考え方がベースにあり、障害の種類や程度に合った適切な支援を行なっていくことが、その人の生きやすさに大きく繋がっていきます。

発達障害も、同じです。ますは、その「個(子)」を知ること。何が得意で、何が苦手で、何が好きなんだろう? どんな時に怒ったり、泣いたりするんだろう?

子どもを構成するさまざまな要素の中で、日ごろ、何が不自由で、どう支えていくべきなのか。

「障害」よりも「個(子)」を見ることから、はじめてみませんか?

杉本 梢

障害を正しく知ってもらうための活動を行う「Lululima branch(ルールリマ ブランチ)」を主宰。個人、家族、ママ友向けに障害(発達障害も)を知るセミナーを開催したり、幼稚園や学校向けに講演などを行なっています。元特別支援学校教員。発達障害コミュニケーション指導者。

Lululima branch(ルールリマ ブランチ)

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