日本人女性の11人に1人が「乳がん」になる時代。
まま・ここっとでは今号から「乳がん検診」を呼びかける連載を始めます。
46歳にして両胸をとったHTB社員 阿久津友紀さんのインタビュー記事をご紹介します。
第3回目は、阿久津さんが入院中に出会った”さいとうひろえさん(※)”のお話です。
(※)ままここっと冬号掲載の「伝えたい、乳がんのはなし」内、画像下のさいとうひろえさんの漢字表記が謝って掲載されておりました。誤り×「斎藤 博江」→正しくは〇「齋藤 尋恵」さんです。
ご迷惑をお掛けいたしましたことを心よりお詫び申し上げます。
50歳、夫・長女(中1)・長男(小6)の4人家族。
去年7月に右胸の乳がんと診断され、乳房温存手術後、放射線治療、現在投薬中です。
がんと気づいたきっかけは何ですか?
ある日、右胸に痛みを感じました。自転車で砂利道を走ると振動でズキズキ。セルフチェックではシコリらしいものには気がつきませんでした。
血縁者には、がん患者はおらず、健康には気を遣っていました。自分は絶対にがんにならないと思っていたので、検査でわかったときには「まさか私が?」「どうして私が?」という驚きが大きかったです。
家族にはどのように伝えましたか?
夫にはありのままに伝えました。子どもたちには必要以上に不安にさせたり、心配させたりしたくなかったので、入院手術が決まってから話すつもりでした。
でも子どもから先に私の様子がいつもと違うことに気づかれてしまいました。いつも通りにしていたつもりだったのですが、息子が「隠し事は絶対しないでね」と言ってきたので正直に話しました
一番困ったことは何ですか?
実家が遠方で両親も高齢のため、入院しても手伝いをお願いすることができませんでした。夫も仕事で帰りが遅く、札幌に引越してきたばかりで友人もいない状況。
入院中、子どもたちのことをどうしたらいいのかが一番困りました。
手術が必要になると分かった日から、当時は小学生の子どもたちに、洗濯やごはんの炊き方、料理などを教えていきました。そのおかげで入院中は、自分たちで朝洗濯をして、朝食を作り、昼と夜はスーパーで惣菜などを買って食べていたようです。
私よりもずっと子どもたちの方が頑張っていたのだと思いましたね。
伝えたいことは?
きっと、どんなに気をつけていても、誰もががんになる可能性があるのだと思います。
もしも乳がんとなったとしても、早めに気がつくことが大切なのだと思います。
※この記事は、『ままここっと 札幌版 Vol.07(2020年12月10日発行)』掲載「伝えたい、乳がんのはなし。」をWEB用に加筆・修正したものです。記事内の情報は2020年12月10日現在のものです。