発達にはそれぞれ個性があり、障害かどうかの見極めがとても難しいところ。発達障害は早期発見がとても大切です。
今回は、発達障害を疑った場合の考え方の目安と相談先についてお伝えいたします。
発達は個性に満ち溢れている
vol.1でお伝えしたように発達障害は、発達のかたよりが特徴的な「脳のタイプ」です。そのかたよりの程度が障害になるかならないのかであって、誰もが同じように発達の過程を経る訳ではありません。
言葉が出るのが遅かったり、自分で立ち上がれるようになった時期が周囲より早かったり。
発達段階といった目安は存在しますが、発達は個(子)で異なり、個性に満ち溢れています。持って産まれた力、性格、環境、周囲の関わり方も影響します。
そういった様々な要因を背景に、子どもの発達は成り立っています。
これらを踏まえた上で、家庭や集団活動の場で困難さが目立つようであれば、発達障害のことも考えて早期発見と療育を視野に入れることも大切な視点になります。
考え方の4つの目安
お子さんの行動が気になり悩んでいるママたちから、私の元に相談が寄せられます。「もしかして、うちの子って発達障害かな?」と思った時は、まずこの4つに沿って考えてみてください。
①明らかに気になる行動の頻度や程度が強い
②ある程度の期間(6カ月以上)持続している
③2つ以上の場面でその行動が認められる
④その行動のために周囲や本人に不利益が生じる
疑いを感じたときの相談先
1人で抱え込み、悩んでいませんか?
餅は餅屋といったことわざがあるように、専門家に相談することが結果的にお子さんとご自身のためになります。もし、発達障害であった場合、早期発見と療養が将来的に本人の生きやすさにつながるからです。
逆に、そうでなかった場合、抱えていた悩みが軽減されます。相談先は一つで
はありません。ご自身が相談しやすい時期や場所も加味しながらアクション
を起こして欲しいと願っています。
・1歳6カ月児健診
・3歳6カ月児健診
・在籍している幼稚園や保育園、学校の先生
・役所の福祉や子育てに関する課
・地域の発達障害の支援機関
・地域の児童相談所 等
発達障害への疑いや不安を抱えていても、なかなか一歩を踏み出す気持ちになれない方も多くいらっしゃいます。実際、発達障害は早期であればあるほど断定が難しいと言われており、わが子のことであっても判断がつかず悩み続けてしまうのも無理のないことなのです。
私は、上記の場所よりも前の段階で「まずは話を聞いて欲しい」という方のために、相談を受けられる環境を提供しています。私は障害を診断する医師ではありません。だからこそ、気軽に話を聞くことができる存在でありたいと考えています。
【発達障害を知る vol.1】
発達障害って、どんなもの?
【発達障害を知る vol.2】
「障害」を見るのではなく「個(子)」を見よう
【発達障害を知る vol.3】
早期の発達支援(療育)が大切